日本と先進国の未来のために愛をこめて

代表取締役会長兼社長 ⿅野 佑介

私たちは市場経済の限界に対し、次の観点・ポイントを持って挑戦しています。
1つ目は「ポスト資本主義の実現を福祉領域で行うこと」。資本主義の欠点が最も表れるのが福祉領域。自由市場の個の欲のインセンティブだけでは解決のできない社会課題が山積みになっています。まさにこの領域こそが構造的な課題に直面しているのでしっかり現場に足を運び目の前の課題解決を行いながら俯瞰していくことが大切です。

2つ目は「国政・行政に関わりながら挑んでいること」。福祉領域を変える以上、現社会が民主主義である以上、そもそも関わることは必然でありそうでなければ実現できないこと。ロビイングをし互いに議論しながら社会の仕組みを変えていきます。

3つ目は「ポスト資本主義へ移行するため、資本主義を活用していること」。資本主義の欠陥も理解していますが、同等に特性をも十分理解しています。それを活かさなければことは成し得ないことも十分に理解しています。

その背景には今、日本の良さや愛や人徳というものが失われつつあると日々感じます。介護の現場に行くと感覚的ですが高齢の方と話している中で100歳、90歳の方々は「世のため人のため」「人への感謝の心」という精神が多く感じられるんですね。それが年齢が下がって行くごとに、少しずつそうで無くなって行く様に思います。戦後の資本主義の構造の中で、人への思いやりや精神性や感受性が失われていき人々は短期の功利的な評価が優先される社会で「目に見える地位財が本質ではないと違和感を感じてはいるけど、人として何を軸に生きたら幸せなのかわからない状態」になってしまっていると思います。

なぜそんなことが起きているのか。資本主義における自由市場を中心とした現在の経済システム。このシステムによって私たちは大きな享受を得、生活は豊かになりました。しかし、昨今、資本主義とその経済システムはその構造による時限的な限界点に近づいているのではないかと感じることが増えてきました。その限界の一例は、先進国における超少子高齢化や自殺率の増加など市場で解決できない福祉領域の大きな課題として現れています。

現場に目を向けると介護・福祉職の感情労働のプライシングが自由市場とリンクせず乖離した形で顕在化されています。介護・障害福祉現場では、相手に対してどれだけ愛情を持って労働をしていても、それが適切に給与に反映されていないのが現実です。一般の企業勤めの方と介護・障害者施設で利用者様に精一杯の愛情でケアをしている介護・福祉職の方の報酬制度を比べてみてください。未だ、その差は歴然です。一般的な会社員が感情労働をしていないわけではありません。しかし私は数百の介護事業所や障害者施設を訪問しボランティアもさせていただきましたが、福祉職の方々の命を預かる利他の精神と愛情、その責任感には尊敬の念に堪えません。しかしながら、その報酬において自由市場と官製市場との差が大きく異なることには違和感があり、この自由市場で評価が出来ず指標化しにくい介護現場での感情労働のプライシングが公平に成されていない状態は高齢社会においてとても勿体ない状況だと考えています。

一方、社会保障は自由市場のような価格を青天井化するのは公費を投下しているという性質上難しい側面もあり構造的な課題でもあります。現在、一部の介護・障害福祉事業は官製市場として民間が事業展開可能になっていますが、制度によるサービス単価のコントロールが行われている為、プライシングシステムも年度更新と硬直化し、今この瞬間を生きている自由経済市場の人々との間に多くのズレが生じ、かつ、これを構造的に解決するのは公益性の高い社会保障の特性上難しいのが実態です。特に昨今のICTの進化やWeb3のような技術発展を迎え情報の非対称性が技術的に解決に向かいつつある中、完全情報とはいかないですがその速度は加速度的に進んでいます。そんな時代の中、介護・福祉職はまさにその経済システムとICTの技術革新の狭間におり立ち尽くしています。

そもそも資本主義社会では市場経済で収益を上げ株主の資産を増やすことがファーストプライオリティです。公益性よりも利己的な動機を軸としたインセンティブシステムに偏っています。だからこそ、わたしたちはそれを変えたい。しかし全てを利他的な愛情で評価され報酬が決まることに変えようとしているわけではありません。利己と利他、計測可能な便益と計測しにくい愛情どちらも評価軸として存在し、富の再分配が国家全体として公平に適切に成されることを望んでいます。よく、NPOで良いのでは?と問われることもあります。しかし、NPOは市場経済の外の組織。ソーシャルインパクト最大化を目指し多くの国民に行きわたる社会のインフラを構築するために必要なスケールできる現在のファイナンスの力が使えなくなります。ウェルモは本質的な解決のために株式会社という形態を取り市場経済上で社会変革に挑みます。これは現実的なソーシャルベンチャーとして本質的で先駆的な取り組みであり、大変難しい挑戦であります。

私たちは現在の資本主義では解決し得ない様々な社会課題を本質的で現実的な行動で解決します。そしてすべての人が当たり前の幸せを享受できる社会を創ります。一見不可能そうなとても難しいことに挑戦していますが、私たちは法律をも変えてきましたし、人類はそうやって進化してきました。

改めて「未来は懸念するものでなく創るものである」と認識し、その未来に対するポジティブな感情の再帰的なフィードバックループの中でまた未来が変わって行きます。従ってその「在り方」が始まりであり、その全てであると確信しています。
そして、私たちはこの国の未来と先進国の未来の為にも諦めません。

それが私たちの存在意義であり、共に徳を持って変革できる優秀な仲間を探しています。
すべてのステークホルダーと協調し潜在意識を超え調和した世界へ。まだ始まったばかりです。
是非、力を貸して下さい。